時間を有意義に使うにはどうしたらいいか。元外務省主任分析官で作家の佐藤優さんは「現代社会では漫然と過ごしていると、インターネットやSNS、ゲームなどによって、ついつい自分のお金も時間も削り取られる。消費する側は、つねに依存症的な体質に仕立て上げられていく危険性があることを認識しなくてはならない」という――。
※本稿は、佐藤優『残された時間の使い方』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。
搾取をするには長時間働かせることが一番
マルクスによれば資本主義の本質は搾取であり、その構造そのものだということです。そして、ここで時間というのが大きなポイントになります。
マルクスによれば、剰余価値を増やすための一番の方法は、労働時間をできるだけ延長するということです。
労働時間が長ければ長いほど、生産量は増えます。その分搾取できる額が増えるというわけです。
しかも悪質な会社では、本来残業代は就業時間内の賃金にプラスして支払わなければいけないのに、通常の賃金のままのところがあります。
さらには残業に関して完全に未払いのケースもあります。中小企業やベンチャーなどに多いと言われますが、大企業とて例外ではありません。
昨今は働き方改革で、大きな会社ほど表向きは一切残業させないというところも増えています。ただし、実際はそれでは仕事が終わらず、社員が半ば自主的に自宅に仕事を持ち帰る“隠れ残業”も増えているようです。
資本主義が台頭してきた時代は、国家からの様々な規制がありませんから、それこそ資本側がやりたい放題の時期がありました。
さすがに1日24時間働かせることは不可能でも、工場が機械化され、24時間稼働するようになると、交代制で過酷な長時間労働をさせるようになる。健康被害から病気になり、早死にする労働者が増えました。

