※本稿は、上岡正明『人生が劇的に変わる 「1分」の使い方』(朝日新聞出版)の一部を再編集したものです。
学習は「読書」から「耳」の時代に
本を読むことは学びの基本ですが、それだけがすべてではありません。むしろ、時間に追われる現代人にとって、本だけで学ぶのは「ぜいたくな勉強法」になりつつあります。
これからの時代に必要なのは、「目」だけでなく「耳」をフル活用することです。YouTubeやポッドキャスト、オーディオブック、オンラインセミナーなどの音声を聴いて、「耳で学ぶ」のです。
こうした勉強法のことを、「耳学」といいます。スマートフォンとイヤホンさえあれば、いつでも、どこでも学べる、忙しい人にぴったりな勉強法です。
「聴くだけで覚えられるの?」と疑う人もいるでしょう。しかし、脳科学的に見れば、耳学はきわめて理にかなっています。耳から入った情報は、聴覚をつかさどる「側頭葉」だけでなく、記憶の司令塔「海馬」、そして思考の中枢「前頭前野」にも同時に伝わります。つまり、記憶と思考のプロセスが同時に進むのです。
さらに、音声は「ながら」で何度も繰り返し聴くことができます。反復することで情報は海馬から大脳皮質へと送られ、長期記憶として深く刻まれます。一度さらっと読んだだけの本よりも、何度も聴いた音声のほうが、血肉になります。
いつでもどこでも「ながら学習」できる
くり返し聴くことで長期記憶が強化され、文章で読むよりも深く刻まれるのです。くわえて、耳学の最大の魅力は、1分単位のスキマ時間をすべて学びの時間に変えられることです。
通勤中、料理中、ウォーキング中、寝る前など、なんとなくスマホを眺めていた時間が、まるごと自己成長の時間に変わります。文字を読む余裕がなくても、耳だけならいつでも使えます。この「ながら学習」の積み重ねが、確実に知識の差を生み出していくのです。
スマホとイヤホンさえあれば、満員電車の中も、キッチンも、筋トレ中のジムも、すべてが「学びの教室」に早変わりします。私自身、1日の学びのほとんどをこの「耳学」で行っています。特にジムでのトレーニング中と移動時間を合わせれば、毎日1時間半は確保できます。1年で500時間以上。これだけの差がつけば、人生が変わらないはずがありません。
耳学はスキマ時間をムダにしない、「守りの1分」の最高の活用例と言えるでしょう。

