商談の上手い人は何をどう伝えているか。営業コンサルタントの菊原智明さんは「稼げる営業は、例えば業務提携の商談だとしたら「他にもお考えですか?」とは聞かずに、『どうして当社と業務提携をしようと考えたのでしょうか?』と質問する。こう聞かれれば、自然にその会社のいいところを探すから、商談をまとめられる」という――。

※本稿は、菊原智明『決定版 「稼げる営業」と「ダメ営業」の習慣』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

販売するアジアのビジネスウーマン
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駐車場の有効活用を提案しても、あっさり拒否される

稼げる営業はお客様に解決させ、
ダメ営業は自ら解決する。

あるお客様と家の建て替えの商談をしていた時のことです。

そのお客様の敷地は台形で、建物が収まりにくく間取り作りは難航します。

設計スタッフと考えたあげく、駐車場の位置を今までとは反対にすることで、何とか収めることができました。

私「設計とじっくり相談しまして、駐車場を反対側へ持っていく案を考えました。こちらですと、清水さんのご要望通りの間取りが可能になります」

お客様「そうですか」

私「西から東に駐車場を持っていくことで、デッドスペースは格段に少なくなり土地を有効利用できます。また空いた部分に物置や自転車置き場も作れます」

このように、私は自信満々で説明を続けたのですが、お客様は何やら気乗りしない感じです。提案書を最後まで見る前に「駐車場は今のままでないと……」と言いだしたのです。

確かに長年慣れている場所が変わると抵抗感を持つ人もいます。また駐車場が変わると車がとめにくくなる場合もあります。しかし、そのお客様の場合、デメリットはほとんどなくメリットばかりです。

にもかかわらず、あっさり拒否されたのです。その後も必死に説得を続けましたがうまくいかず、この商談は破談になりました。