相手の懐に入り込める人は、何を話しているか。営業コンサルタントの菊原智明さんは「トップ営業のトークを分析すると必ず『自社の商品についてディスる』方法を使い、お客様の営業に対しての警戒心を解いている。デメリットを言わずメリットを並び立てられると全てのメリットがウソのように聞こえてしまう」という――。
※本稿は、菊原智明『決定版 「稼げる営業」と「ダメ営業」の習慣』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。
嫌いな上司のおかげで営業成績は倍以上にアップ
稼げる営業は自社商品の悪口を言い、
ダメ営業はベタ褒めする。
研修先の20代後半の営業と話をしていた時のことです。
その営業は上司が許せない、とのことで契約をとりたくない、と話してくれました。売れなくて上司から怒られるより、売れて上司が評価される方が嫌だというのです。
こうした精神状態は、営業として最もよくない状態です。残念なことに、こうした営業は少なくありません。通常このような場合良い結果にはならないのですが、この営業の場合は意外な発見があったと言います。
営業「売らないようにしたら前より結果がよくなりましてね」
私「どういうことですか?」
営業「売らないように自社の悪口を言うようにしてみたのです」
私「悪口ですか?」
営業「はい。お客様に『ここが使えない』とか『これは高いから絶対やめた方がいい』とか言いました」
私「お客様に正直な営業と思われたのでしょうね」
営業「はい。たぶんそれで結果がよくなったのだと思います」
彼は偶然にも「上司を喜ばせたくない」という思いから、お客様の警戒心を解くためのトークを習得しました。すると、皮肉なことに最も嫌いな上司のおかげで営業成績は倍以上もアップしたのです。

