月10%くらいの変動は当たり前

まず、株式市場の値動きはどれくらいの変動幅があるものなのか見てみましょう。

図表2は日本を代表する株価指数TOPIXの値動きです。青い線がTOPIXの動きで、黄色の棒グラフは月次の騰落率を示しています。

月次の騰落率は、真ん中をゼロにして黄色のグラフが上に伸びていれば上昇、下に伸びていれば下落したことを示しています。

筆者作成

1カ月単位でみると、±10%の程度の変動は頻繫に起きていることが分かると思います。

年2割程度の上下動に慌てることはない

1年単位の値動きも見てみましょう。過去30年間のTOPIXの1年あたり騰落幅の平均(標準偏差)は±21.7%でした(図表3)。

個別株の場合はさらに値動きが大きくなります。トヨタ自動車の1年あたり騰落幅の平均は±29.2%。同様にアップルの株価は1年間の騰落の幅の平均は±59.4%となっています。

2割程度の上下動は全然普通に起こるのです。

筆者作成

他方、リターンについては騰落幅が大きいほど大きくなっています。

つまり、リスクを取れば(上下動の幅が大きければ大きいほど)、相応にリターンも大きくなる、という投資のセオリーを表しています。