朝食は卵3個使った「チーズたっぷりオムレツ」

私は家族とともにロカボを実践していて、1食の糖質量は20g以上40g以下を意識しているのですが、暁現象を考慮して、朝食では私も妻も糖質をギリギリ20gにしています。

そしてたんぱく質と脂質を十分にとります。朝食でたんぱく質と脂質を十分にとっておくと、その後、一日中、血糖値が上がりにくくなり、消費エネルギーが増えるからです(※2)

私自身、かつては糖質疲労を感じていたひとりです。昼食を食べた後の外来では、強い眠気に襲われ、集中力が途切れそうになる日々を過ごしていました。いま、ロカボを実践している私にそのような悩みはありません。

ちなみに、とある私の休日の朝食メニューです。

・チーズたっぷりオムレツ(1人前に「卵3個」使用)
・ツナサラダ(オリーブオイルをたっぷりかけて)
・ブランパン(バターはたっぷり)
・無糖、高脂肪タイプヨーグルト(人工甘味料をかけてかき混ぜます)
・ナッツ
・コーヒー(生クリーム入り)

※2:Diabetes Care 2015; 38(10): 1820-1826

写真=iStock.com/mphillips007
※写真はイメージです

これでもぜんぜんハイカロリーではない

家族そろってバターやオリーブオイルは大好物なので、ちょっと贅沢をして、おいしいものを選んで食べています。おいしい油は、食事の満足感を格段に上げてくれます。こうした食事で、朝から気分も上がります。

普段、食事を摂生しようと思っている人(腹八分目が健康によいと思っている人)は、この献立を見て、食べすぎや脂質のとりすぎを懸念されるかもしれません。

しかし、どうぞご安心ください。

このような食習慣で内臓脂肪が増えることも、血中コレステロールがハネ上がることもありません。逆に血糖値や中性脂肪値は下がり、食後の眠気から解放され、パフォーマンスが向上することでしょう。

脂質やカロリー摂取量についての誤解は、拙著で詳しく紹介しますが、結論を先にいえば、2023年時点の世界の医学的見地に照らせば、少なくとも糖質疲労を感じている方に、「脂質やカロリーの摂取の過剰はありえない」のです。