お酒を飲まないのに脂肪肝になる人が増えている

昨今、非アルコール性の脂肪肝になる人が増えていて、中高年に限らず、若い女性にもみられます。その主たる原因が、果糖だと私は考えています。ケーキバイキングで、ケーキばかりか、フルーツもお皿にこんもりと盛ってぺろりと食べる姿をテレビで見ますが、フルーツの果糖はケーキと同じくらいに危険なのです。

なお、そもそもバイオリズムの影響で、早朝は「血糖値が急激に上昇しやすい」タイミングです。「朝のおめざ」の習慣も流行りましたが、血糖値が上がりやすい朝にさらに甘いもので追い打ちをかける行為です。血糖値の急上昇を防ぐために、朝食は、ほかの食事以上に「より糖質控えめ、よりたんぱく質と脂質を十分に(ふんだんに)」を強く意識することが望ましいのです。

ただし、果物を完全に禁止する必要はありません。ロカボという食べ方では、嗜好しこう品の糖質量は1日10gまで。リンゴなら1/4個程度、イチゴなら6粒程度、ミカンは1個程度となります。

「朝なら何食べてもOK」のウソ

早朝は血糖値が上昇しやすいタイミングで、何も食べていなくても血糖値が勝手に上昇する人がいます。これを「暁現象(dawn phenomenon)」と呼びます(※1)。「朝なら何を食べても太らない」「どうせ糖質を食べるのであれば朝がよい」「朝食で血糖値を上げて体を目覚めさせる」とお考えの方もいらっしゃるのですが、これは食後高血糖のリスクをかなり高めます。

SNSでヘルシーかつスタイリッシュな朝食として「シリアル+低脂肪乳+ハチミツ」というメニューを見ることがあります。

シリアルはそれだけでも糖質(でんぷん)がたっぷりなことが一般的で、ドライフルーツが入っていれば果糖もたっぷりです。

牛乳はせっかくたんぱく質と一緒に脂質がとれるチャンスなのですが、低脂肪製品が選ばれていては脂質が摂取できませんし、果糖たっぷりのハチミツをかけてはさらに高糖質です。

食後高血糖・血糖値スパイク予防の視点から望ましい朝食は、「糖質控えめ、たんぱく質と脂質を十分に(ふんだんに)」ですが、このメニューはまさにさかさまの発想。食べ続けたら太りやすくなり、糖質疲労や血糖異常のリスクが高まります。

※1:Trends Neurosci 2022; 45(6): 471-482