感染症を予防できるワクチンは全て受けておく
次に、保育所の注意点は何でしょう。家だけで生活するのと違って、感染症にかかる機会が増えることでしょう。今は「感染症といえば新型コロナ」と思うかもしれませんが、風邪も感染症です。保育所に通い初めの1〜2年は、しょっちゅう風邪をひくものです。中耳炎、胃腸炎ということもあるでしょう。感染症を予防できるワクチンは全て受けておきましょう。
定期接種だけでなく、おたふく風邪などの任意接種のワクチンも大事です。もしかしたら「水ぼうそうやおたふく風邪は小さいうちにかかるといい」と思っている人がいるかもしれません。けれども、感染症にかかってしまったらお子さん自身がつらいし、まれですが合併症を起こしたり、後遺症が残ったりすることもあります。そして感染した際にはベビーシッターサービスは使えないことがほとんどで、治るまで保育所へは行けません。
子供の死亡の中で高い比率を占める原因に不慮の事故があります。この不慮の事故は適切な保育によって防ぐことができます。子供にとってどういったことに注意したら、よい園を選ぶことができるかについては、『子どもがすくすく育つ幼稚園・保育園』(猪熊弘子・寺町東子著、内外出版社)を参考にしてください。
保育所に通わせるか、通わせないかというのは各家庭の事情や希望によって決めればいいことです。保育所保育にも家庭保育にも良い点があり、どちらを選んだからといって他人にどうこう批判されるいわれはありません。お子さん、親御さんが入園、進級、新しい生活に早く慣れますように。安全に楽しく過ごせることを願っています。