PDCAで重要なのは「C」

PDCAで重要なのは、PlanとDoに対してそれぞれCheckすることです。計画が良かったのか悪かったのか、その実行方法が良かったのか悪かったのか、ということです。

そのために、サークルではなく、マトリクスでPDCAを実践します。

こうすると、チェック対象が明確となり、振り返りもポイントを絞ることができ、次へのアクションも考えやすくなります。

ある程度の規模のプロジェクトや炎上プロジェクトでは、大小さまざまな作戦を立て続け、それを実行し続けます。

ですが、それらのすべての作戦や実行がうまくいくことはありません。だからこそ、作戦と実行を振り返り、マズかったことがあれば次に生かさなければいけないですし、うまくいったとしても、もっとうまく生かすためにはどうしたらいいだろう、とPDCAを行います。

少しずつ軌道修正していく

PDCAの実行頻度は、フェーズの切れ目や、ちょっとしたタスクの完了タイミングごとに行います。

チームメンバーを集め、マトリクスをホワイトボードに書いてブレストすると、さまざまな意見が出て、次への大きな改善が生まれます。

また、チームでやるのとは別に、私は自分自身だけでのPDCAもしていました。これは毎月です。1カ月を振り返って、次の1カ月のプランを立てる、そして1カ月後にまた振り返る、という具合です。

PDCAを繰り返し、少しでも軌道修正をかけながら進めていくことが、プロジェクト完遂のために非常に大切です。

カレンダーを見ながら「未来」を妄想する

先を読みながらプロジェクトを進めることは大切ですが、トラブルプロジェクトでは、どうしても目の前の仕事に追われ、先のことを考えようと思ってもなかなか考えることができません。

そして、先のことを予測して動いていないがために想定外のことが起きたり、段取りが悪かったりと、後手後手の対応となりがちです。

そこで私は、カレンダーとプロジェクトのマスタースケジュールを手に持って、未来を妄想する、ということをやっていました。

カレンダーは、卓上の三角カレンダーや手帳の「年間」カレンダーを見ます。そして、プロジェクトのマスタースケジュールも見ながら、プロジェクトの終わりから現時点までさかのぼります。

そうすると、この時期にはどんな準備ができていないといけない、とか、次のフェーズの開始にはこれが終わっていないといけない、といったことが自然とイメージできるのです。

そして現時点までさかのぼったら、今度はそのままプロジェクトの終わりまでを手前からイメージしていきます。

すると、さっきはこの準備が必要だ、とか、これが終わっていないといけない、と思っていたことに対して、今の計画では厳しいだろう、だからタスクを入れ替えて早く始めないといけない、などということが見えてきます。