「友だちが尿道に管を差しているから見に来ません?」
——ひろゆきさんとけんすうさんは、20年来の付き合いだそうですが、初めて会ったのはいつ頃ですか?
【けんすう】大学生の時です。共通の友人を通じて、病院で会いました。
——初対面が病院だったんですか?
【けんすう】当時、「2ちゃんねる」というひどいネット掲示板があるから(笑)、それに対抗していい掲示板を作ろうというプロジェクトがあって、僕はそこに関わっていたんです。その掲示板に、問い合わせ先として自分の住所や電話番号を載せていたのですが、ある時、ひろゆきさんの友人から電話がかかってきて。「友だちが事故にあって、いま尿道に管を差しているから見に来ません?」と。
病院が家から近かったので、のこのこと病院に行ったら、ひろゆきさんがいた。というのが馴れ初めです。
——見ず知らずの人に誘われて、見ず知らずの人のお見舞いに行ったんですか?
【けんすう】病室に入ったら、ぜんぜん知らないおじさんが管につながれていて。和気あいあいというよりは異様な雰囲気でした。
【ひろゆき】それで、「面白いよねー」といって仲良くなりました。
——けんすうさんの第一印象はどうだったんですか?
【ひろゆき】頭のおかしな大学生が来たぞと(笑)。一回も会ったことのない人から突然電話がかかってきても、ふつう行かないじゃないですか。管が見たかったんですか?
【けんすう】好奇心が旺盛な年頃だったので、知らない大人に会うのは楽しいかなと思いまして。
——その時のひろゆきさんの印象は、どうでしたか?
【けんすう】病室が個室だったんですが、ひろゆきさんが病室のシャワーを浴びていて、看護師さんにめっちゃ怒られていました。
【ひろゆき】ちょうど病室にシャワーがあったので、どうせあるなら使わないと損かなと思って。入院代は患者が払っているんだから使ってもいいよねと。あるものを使っただけなのに、いまでも怒られた理由がわかりません。
【けんすう】なので、ひろゆきさんの第一印象は、看護師さんに「すみません」と謝っている姿です。こんな大人もいるんだな、と。