失敗するかもしれないビジネス施策について、やるかどうかを決めるにはどうすればいいのか。経営コンサルタントの斎藤広達氏は「仮でいいから具体的な数字と確率を出して、議論のベースをつくる必要がある。そこで使えるのが統計学の考え方だ」という――。

※本稿は、斎藤広達『超文系人間のための統計学トレーニング』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

会議を持つアジアのビジネスパーソン
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ゲームを繰り返すほど勝率は確率通りになっていく

【問題】
コイントスを2回行って、2回とも表が出たら100円もらえるというゲームをすることになりました。ゲームに勝てる確率はどのくらいでしょうか。

単純すぎる問題で恐縮です。ひっかけ問題ではありませんので、普通に計算していただければ結構です。

1回目で表が出る確率 1÷2=50%
2回目で表が出る確率 1÷2=50%
2回とも表が出る確率 50%×50%=25%

答えは25%。

つまり、4回に1回の割合でゲームに勝てる、ということになります。

とはいえ、このゲームを4回連続で行ったとして、一度も勝てないこともあれば、二度も三度も、あるいは全勝することだってあるかもしれません。

しかし、ゲームを繰り返せば繰り返すほど、この確率の計算通りの数字に近づいていくはずです。おそらく1万回も行えば、ゲームに勝つ回数は4分の1である2500回に限りなく近づいていることでしょう。

ここで言いたいのは、世の中のほとんどのものは、こうした統計的なルールに基づいて動いているということです。

一見、ランダムに見えるものも、トライアルを繰り返せば繰り返すほど、そのあるべき確率に近づいていきます。これを「大数の法則」と言います。