45歳になって、さすがにIT業界も飽きたなあと思って、投資コンサルティング会社インスパイアを創業。しかし、私が2年間もオンラインゲームに夢中になって、危うく潰しそうになったところ、今の社長の高槻君が救ってくれた。
こんな人生を送ったからこそ、転職は気軽に、あとは運任せと自信を持っていえるのだ。あれこれ考えて何もしないより、動いたほうがいい。
業界内移動は「転社」であって転職ではない
話が脇道に逸れたが、「仕事を替えよう」と思い立ち、人生を変えたいとか、もっと稼ぎたいと思うのなら、「転社」ではなく、「転職」をするといいだろう。
自動車会社から自動車会社に移るのは、転社であって、転職ではない。転職とは業界を替えることであって、そうでもしない限り、自分の人生に大きな変化は起こらない。
私がよく付き合う出版業界の人たちは、度々勤め先を替えることで有名だ。しかし、あれは転社であって、転職ではない。会社が替わるだけで、やっていることは一緒。ずっと記事を書いて、延々と本を編集している。
もちろん、会社によっては景気のいいところ、悪いところはある。ただ、それでも給料が2倍3倍になるということはないだろうし、じゃあ、別の業界に行くかといっても、あまりに潰しがきかない専門性を身につけているため、簡単には転職できないというのが実情だろう。
業界を替えなければ給料も能力も伸びない
明日から花屋になりますといっても、「仕入れって何ですか」「レジはどうやって打つんですか」となってしまうのは目に見えている。
他にもそういう業界は多く、広報業界も同じだ。一時代前は外資の広報マンにその傾向が顕著だったが、最近は国内の広報マンも、いろいろな会社をぐるぐると渡り歩いて、結局、6社目で元の会社の広報に戻っていたりする。
よくも悪くも、ぐるぐるするしかない特殊な職種を除くと、転職は業界を替えたほうがいい。「これまでIT業界にいて、25歳からはITベンチャーに行きます!」というのは、転職ではない。それだけでは人生はなかなか変わらない。業界を替えないと、給料も能力も伸びない。