人生の後半戦に「価値のないオジサン」にならないためにはどうすればいいのか。マーケティングコンサルタントの酒井光雄氏は「年齢にかかわらず、成長を続ける人は自問と行動を繰り返す。仕事を通じて自身のブランドを築くことが、人生の後半戦を左右する」という——。
金融街を歩くシニアビジネスマン
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人生100年時代に求められる人材

40代後半から50代にかけて定年退職が視野に入り始めると、これから自分はどれだけ実績を上げ、どんな評価を得られるかを自身で把握できるようになります。この年齢で管理職に昇進していなければ、これから先も役職に就く可能性は限られ、収入は増えていきません。

こうした状況に直面し会社へのロイヤルティ(忠誠心)と仕事への意欲を失うと、“働かないヒト”になり、ついには労働市場でその価値を失う「アガリの人」に変質してしまいます。

40代後半から50代に「アガリになる人」と、「伸び続ける人」との分かれ目はどこにあるのでしょうか。その分岐点ともいえる8つのポイントを踏まえて、後半戦も社会が求める人材として活躍できるように自身をチェックしてみてください。

(1)自分の人生を会社任せにしているか、自分の会社以外でも通用する人材になれるように取り組んでいるか。

「大企業にいるから、自分は安心して暮らせる」。もしこう考えている人がいたら、それは自分の人生を会社任せにしているタイプです。

この発想を続けていると、「会社で指示されたことさえしていれば、給与はもらえる」「仕事で失敗さえしなければ、定年まで今の会社に在籍できる」と思い込むミドル世代が出てきます。これでは定年どころか早期退職勧奨の対象になりかねません。