相手に合わせて臨機応変さも必要
「これまでお話ししてきたものは、一番間違いのないスタイルです。しかし、カジュアルスタイルが一般的な企業の場合は、やや柔らかいイメージの着こなしでもよいと思います。ただし、面接にどんな方が出てくるかわかりませんから、ルールの範囲内で選ぶことをお勧めします」
また、面接に際し「平服でお越しください」と言われる場合があるが、その場合もジャケットとシャツは必須と考えておこう。
ジャケットの一番下のボタンは外すのがマナーということはよく知られている。また、座る際はシワがよるのをふせぐため、すべてのボタンを外すのもマナーだ。ただし、この座る際のボタンについて、面接の場では注意が必要だと吉田氏は言う。
「このマナーを知らない方もいらっしゃるので、面接官がボタンを外さずに座っていたら、それに合わせたほうがよいでしょう。とくに女性面接官の場合、知らないことも多いかと思います。ルールを守っても相手に失礼と思われると失礼になってしまう。ルールは知っておくべきですが、相手に合わせて臨機応変に変える柔軟性も必要です」
では、子供の受験時の服装はどうか? 一番気をつけることは夫婦でスーツの地の色を合わせることだと言う。学校によって温度差はあるが、間違いがないという意味で言えば、色はネイビー一択。また、バッグも自立型を選べば置き場所に困らない。
吉田氏は、服装によって印象は必ずプラスにできると話す。
「興味がない、センスがない、といった理由で、ファッションをおざなりにしてしまう人も多いのですが、もったいない。ルールを知り、相手がどう思うか?という視点を持つだけで、格段に印象はよくできます」
中身を評価してほしければ、まずは外見を整えることから。自信の持てるスーツ姿ならば、面接にも堂々とした態度で臨めるだろう。