ビールをはじめ、アルコール飲料を多く発売しているアサヒビール。近年では、お酒を飲まないという社員も続々と入社し、ヒット商品を生み出しているといいます。お酒を飲まないのに、一体どうやって顧客の心を掴んでいるのか——。自分が顧客ターゲット層に当てはまらなかった場合、どのようにして顧客目線を持てばいいのか。そのヒントを松山社長に教えてもらいます。(2023年8月21日レター)

最近はわが社にもお酒を飲まない社員が続々と入社しています。お酒が飲めなくて入社してきた人たちに、果たしてお酒を飲む人の心を動かす商品がつくれるのか。そんな質問をいただくこともありますが、結論から言うと、答えはイエスです。お酒が飲めなくても、魅力的な商品を企画してお客様に届けることは可能です。もちろん逆も然りです。

飲まない社員がビールを担当して、ヒット商品を生み出すことはできます。自分がユーザーではないからとって、お客様目線を持てないというのは間違いです。自分がターゲットユーザーでなくてもお客様目線を持っている。それが優秀なマーケターの条件だと思います。

(構成=村上敬)