「体形の話題はOK、頭髪はNG」

これは、お客相手に冗談を飛ばすときに、ココイチ創業者の宗次氏がいつも心がけていることである。

「きのうも某大手食品会社の会長さんが訪ねてこられましたが、ぽこんとしたお腹をしていらっしゃる。それをちょっと話題にしました」

よく口にするのは、

「そろそろ生まれますか?」
 「予定日はいつですか?」

人によっては、

「いやあ、来月なんです」

などと返してくれる。

近しくない間柄で禿げ頭を話題にするのは失礼だが、「本当の仲間」を相手にするときは別である。

「床屋代は半分で済むんですか?」
 「まさか。ふつうに払いますよ」

パーティジョークの定番といえば猥談だ。しかし、よくよく注意しないと雰囲気をぶち壊しにしてしまう怖さがある。三木卓氏が言う。

「とくに女性相手にセクシャルな冗談を言うのは難しい。高級技です。でも、上手に言えば女性がいちばん喜んでくれるのが下ネタです。さらっと、うまく言えればいい。僕も修業が足りないから、それはできませんけれど(笑)」