40代が人付き合いで意識すべきことは何か。経営コンサルタントの藤井孝一さんは「人間力を鍛えるには、常に居心地の悪い場所を選んで脳に汗をかくような体験をした方がいい。若い世代と交流するのは居心地が悪いと感じているのなら、そこにこそ成長のチャンスがある」という――。

※本稿は、藤井孝一『40代がうまくいく人の戦略書』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

2人のスーツビジネスマンがオフィスの窓際にスマートフォンと会議をしている
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色眼鏡をはずせば、自然と年下との交流が増えていく

40代になると、年下の人とのつきあいがなくなっていく、という方は多いのではないでしょうか。

たしかに、会社のなかでの地位が固まりつつある40代は、自分をより磨くためにお手本になる年上の人を探して、つきあっていくのも大事です。

しかし、みなさんが若かったころは、年上が年下の面倒を見るのが当たり前だったはずです。連日アフター5に飲みに連れ出され、上司の自慢話や社内のしがらみを聞かされ、当時はうんざりしていた人もいるでしょう。

しかし会社で生き抜く術や仕事のコツなど、大切なことも先輩方から教わってきたはずです。助言もしてもらえたでしょう。

いま40代のみなさんは、どこまで部下や後輩と真剣に向き合っているでしょうか。「若い人が嫌がるだろうから……」という、もっともらしい理由を挙げて彼らを避けているのは、実はみなさんのほうではないでしょうか?

そもそも私は、年下や年上ということで人を判断することに疑問を感じています。

肩書や地位で人を判断すれば、つきあう相手はどうしても年上に偏っていきます。しかし地位のある年上でも、自分の自慢話ばかりするような、つきあっても気持ちのよくない人はたくさんいるでしょう。

その逆に、まだ駆け出しの若者でも「彼はいい刺激になるな」と思える出会いがたくさんあります。

色眼鏡をはずして相手の人間性や能力を素直に見ることができれば、自然と年下との交流も増えていくはずなのです。