いつも人生が楽しそうな人の思考習慣は何か。心理学者の内藤誼人さんは「タモリさんが、いつでも飄々としていられるのは、イヤなことはさっさと忘れるタイプだからだろう。人生を楽しく生きるには、週末に何をするかだったり、夕飯に何を食べようかと考えたりすることが大切だ」という――。

※本稿は、内藤誼人『タモリさんに学ぶ「人生のたたみ方」』(廣済堂出版)の一部を再編集したものです。

顔を覆ってオフィスの椅子に座っているビジネスマン
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タモリさんと「知性に関する5つの要素」の類似点

タモリさんは知的なイメージのある人ですが、実際に知的な人なのだろうと思います。なぜなら、普通の人にとっては「くだらない」と一蹴されてしまうようなことでも、面白いと感じるからです。

「どんなものでも面白がり、どんなものでも楽しめる、これは知性が絶対必要だと思う」
(『an・an』 1984年9月21日号 p73)

なんにでも興味を持って、どんなことも面白がる心を持つことが知性なのだとタモリさんは考えているようですが、カナダにあるランガラ大学のジェフリー・ウェブスターも「知性」に関してはつぎの5つの要素が重要であると指摘しています。

●経験……いろいろな経験をすること
●感情……自分の感情に敏感であること
●レミニセンス……これまでの経験に照らせば、今の状況でも大丈夫だと思えること
●オープンさ……新しいことに積極的に取り組むこと
●ユーモア……失敗しても笑い飛ばせること

タモリさんの定義と非常によく似ていることがわかります。

どんなにくだらないと思うようなことでも、積極的に取り組んでみることです。「そんなの時間と労力のムダだよ」と考えるのではなくて、なんでもやってみるのはよいことです。

どんなことをしても、そこから必ず何かを学び取ることができ、それが自分の知性を高めてくれるのですから。