トマトは睡眠の質を高める「GABA」が豊富

症状:不眠

睡眠中は、細胞の修復や免疫機能の強化、脳内での記憶の整理と定着、血圧の調整などが行われます。こうしたプロセスが滞ってしまう不眠は万病の元。気分をリラックスさせ、快眠を導く成分をとって、睡眠の量・質ともに充実させていきましょう。

にんにく
にんにくに多く含まれる硫化アリルは血液サラサラ成分として知られていますが、血液をサラサラにする、つまり血流をよくするというのは、つまり体を温めて眠りにつきやすい状態を作ってくれるということでもあります。

また、硫化アリルは神経を鎮めて気分を落ち着かせる作用によっても快眠をサポートしてくれます。

トマト
トマトには、脳内で神経伝達物質として働く「GABA(ギャバ)」というアミノ酸が多く含まれています。GABAの脳内での働きは抑制系であり、ストレスホルモンの分泌を抑制するなど脳の興奮を抑え、気分をリラックスさせる機能があります。また、GABAは睡眠そのものにも作用します。睡眠中はレム睡眠とノンレム睡眠が周期的に繰り返されるのですが、GABAはそのバランスを調整することで、質のいい睡眠をもたらすよう働いてくれるのです。

夏野菜
写真=iStock.com/kuppa_rock
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肉や魚料理にはほうれん草を合わせて

ほうれん草
ほうれん草に含まれるマグネシウムには、神経の興奮を沈静化して気分をリラックスさせる作用や筋肉の緊張をほぐす作用があり、頭・心・体のこわばりがとれることが快眠につながると言えます。

また、マグネシウムはスムーズな入眠に必要なホルモン、「メラトニン」の生成もサポート。メラトニンは、「トリプトファン(アミノ酸の一種)」から作られる「セロトニン(脳内神経伝達物質の一種)」を材料とするため、肉類や青魚、大豆製品などトリプトファンに富む食材とほうれん草を一緒にとると、セロトニン→メラトニンの生成が促進されると言えます。

不眠改善! おいしくて体にいい野菜料理

トマトのにんにく炒め
トマトとにんにくの快眠成分(GABA、硫化アリル)を同時にとれるシンプルな炒めもの。寒い時期には同じ材料を使ってスープにすれば、体が温まって、快眠効果アップが期待できます。

ほうれん草、きのこ、鶏むね肉のグラタン
ほうれん草のマグネシウムの働きを増強し、快眠を導くグラタン。マグネシウムの吸収をよくするビタミンDを多く含むきのこに、トリプトファンを多く含む鶏むね肉を合わせます。