「検索エンジン選択画面」の導入

5.競争を促進する仕組み

・グーグルの検索結果データ(インデックスやランキングシグナル)をライバルが利用できる形で提供。
・10年間、グーグルの検索結果や広告の一部をサードパーティが利用可能にする。

6.競争の妨害行為を防止するための管理

(技術委員会の設置)
・グーグルの是正措置の履行を監視するために独立した技術委員会を設置。
・コンプライアンスオフィサーの任命:グーグル内部に、是正措置の遵守を保証する責任者を設置。

(違反の防止)
・グーグルが裁判所の是正措置を回避したり、競争を妨害する行為をしたりした場合の罰則を規定。

7.ユーザー選択を増やすための取り組み
・グーグルブラウザやAndroidデバイスでの「検索エンジン選択画面(choice screen)」の導入。
・選択画面を通じて、ユーザーが公平に他の検索エンジンを選択できる仕組みを確立。

8.独占禁止行為の監視と再発防止

(独立機関による監視)
・是正措置が効果を発揮しているか、定期的な評価を実施。

(期間)
・提案された是正措置は基本的に10年間適用される。

収益の多くは「広告」によるもの

ポイントとなるのは検索エンジンだ。Chromeの裏では、グーグルの検索エンジンが動いている。ユーザーが他の検索エンジンを使いたければ設定を変えることもできるが、わざわざそのような面倒なことをする人はほとんどいないだろう。

グーグルの収益の多くは、検索サービスから得られる広告収入によって支えられている。ユーザーがChromeにサインインしてグーグル検索を使えば、グーグルはユーザーの行動履歴を簡単に追跡できる。検索サービスからユーザーのデータを得られれば、ターゲットを絞って広告効果を高めることもできる。検索は、収益に直結しているのである。