国がヘルメットを義務化した結果…

逆にオーストラリアやニュージーランドなどヘルメット装着率100%の国もある。これらの国は法律で装着が義務づけられており、かぶってないと即座に罰金(日本円で1万5000円程度)が徴収される。だから100%だ。

オーストラリア・メルボルンの市街地。自転車専用レーンが整備され、ヘルメット率は極めて高い
編集部撮影
オーストラリア・メルボルンの市街地。自転車専用レーンが整備され、ヘルメット率は極めて高い

一方、ネガティブな結果として、女性の自転車利用率が低くなったというデータもある。髪型の問題か、女性はヘルメットを嫌うものだから。

日本はどうだろう。

日本の「17%」というデータは、おそらく「チャリは歩きと一緒」だからかぶらない、という人が多いという表れだろう。それは日本だけが「自転車は歩道を走るのがスタンダード」としてきたことと無関係ではない。そして、同時に日本の自転車事故率が先進諸国の中で突出して高いという事実とも無関係ではない。

本来的に、自転車は車両であり、自他を守らねばならない移動体なのだ。私は「完全義務」として国家が強制するのはどうかと思うが、自分はかぶるし、息子にも娘にもかぶれという。

でも歩行中はかぶらないし、かぶれとも言わない。ちょっとでも考えてみたら分かる「当たり前のこと」だろう。

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