共感のスイッチをあえてオフに
ではどう考えれば情動感染を食い止められるのでしょうか?
“as if”(あたかもその人かのように)をやめることです。
“as if”とは、「もし私がこの人だったら……?」と仮定をすることで、相手の心境をより深く理解しようとする姿勢のこと。人の話を聞く際の心構えとして、カウンセリングの講座などでもよく教えられています。
誰かが怒られている時、必要以上にその人の気持ちを想像していませんか?
他人の気持ちを推し量れるのは悪いことではありません。
でも、自分の意志とは無関係にそうしてしまうのは考えものです。いつでも自動で共感していては、まわりの感情に振り回されてしまうでしょう。
他人の気持ちは大事ですが、自分の気持ちも大事にしてください。
「今私がしんどいのは情動感染のせいだな、同僚の気持ちを想像するのはやめよう」
このように考えて、共感のスイッチをあえてオフにしてみましょう。
心配する必要はありません。
あなたが感じ取った感情は、あくまでもあなたの想像によるものです。
怒られている当の本人は、そこまで辛さを感じていない可能性もあります。
「まわりの感情を読み取りすぎているな」
そう思ったら、意識して“as if”をオフにしてみましょう。
そうすれば、他人事として気にせず過ごせるようになります。
「情動感染」に意識的になって、共感のスイッチをオフにしてみよう