「美肌にはスキンケアが大切」と言われるが、本当なのだろうか。皮膚科専門医の西正行さんの書籍『美肌になりたければ、その肌ケアをいますぐやめなさい。』(自由国民社)より、スキンケアの危険性についてお届けする――。
うろつろばを気にする中年日本人女性
写真=iStock.com/kazuma seki
年齢のわりに老けて見える人は「化粧水」を間違えている(※写真はイメージです)

「美肌のためにスキンケアは大切」は間違い

「メイクアップ化粧品は肌に悪い。だから、できるだけメイクを休む日を作ったり、出先から帰ったらすぐにメイクを落としたりすること。そして、スキンケアを丁寧に行うことが、美肌を作るためにとても大切」

そんなふうに考えている人も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、それはある意味「間違い」です。

実は、肌に良いというイメージがあるスキンケアも、肌にダメージを与える犯人である場合が多いのです。

スキンケアが肌にダメージを与える理由

なぜ、スキンケアが肌にダメージを与えるのでしょう?

原因はさまざまあります。たとえば、肌質に合っていないものを使っている場合、肌には大きなダメージとなります。

もともと乾燥肌なのに、「さっぱりするタイプ」の化粧品や乳液を使っていれば、ますます肌は乾燥してしまいます。反対に、いつも顔がテカテカしている脂性肌タイプの人が、「しっとりするタイプ」の濃厚なナイトクリームを使うと、余計に肌がテカる原因になってしまいます。

また、スキンケアが肌にダメージを与える原因としては、製品に使われている成分の品質が悪いということも挙げられます。

必ずしも、製品の金額は品質に比例しているわけではなく、なかにはリーズナブルな価格なのに品質がとても良い、良心的な製品もあるかもしれません。

しかし残念なことに、本当にまじめに、質の良いスキンケア製品を作っている化粧品会社はそれほど多くありません。ほとんどの化粧品会社が、香りや質感、手触り、使い心地などを考えて、余計な成分を追加しています。