「合成界面活性剤」に注意

なかでも、最も恐ろしいもののひとつが「合成界面活性剤」。

これは石油などを原料に、人工的に作られた物質のことです。肌のみならず、人間の全身にさまざまな影響を及ぼす化学物質で、食器用洗剤や洗濯洗剤に多く使われていると言えば、だいたいイメージがつくでしょう。

原油を掬う手
写真=iStock.com/okugawa
石油などを原料に人工的に作られた物質(※写真はイメージです)

実は、多くの化粧品がこの合成界面活性剤を原料として使用しています。メイク化粧品のみならず、肌に直接たっぷりつけるスキンケア化粧品にも、当然のごとく、合成界面活性剤が使われています。

まさにスキンケアの恐ろしさ。「スキンケアをがんばっているのに、肌トラブルがまったく改善しない」「むしろ、スキンケアをがんばればがんばるほど、肌トラブルが多くなった」という人が多いのは、化粧品に含まれる合成界面活性剤に原因があったのです。

マヨネーズは界面活性剤のおかげ

合成界面活性剤とは、いったい何でしょうか?

その説明の前に、まずは「界面活性剤」について理解しておきましょう。

界面活性剤とは、文字通り、界面(異なった性質を持つ2つの物質が接する時の境界面)に作用して、界面の性質を変化させる物質の総称です。水になじみやすい「親水性」と、油になじみやすい「親油性」という2つの性質を持ち、本来なら反発するはずの「水と油」をなじませるのに用いられます。

例として、マヨネーズを思い浮かべてください。手作りをしたことがある人はわかると思いますが、マヨネーズの原料は、主に、酢、油、卵黄です。本当なら、油と酢は分離してしまい、なじみません。

でも、卵黄に含まれるレシチンという成分が界面活性剤の役割を果たし、酢と油を混ぜてくれます。