ビジネスマンにとって、必要な資質とは何でしょう。

受験時代までは「記憶力」が重視されてきました。多くの知識を詰め込み、必要に応じて引き出していく能力です。しかし、今の時代、単なる「情報」ならコンピュータで検索・収集できます。問題は、いかにして、その集めた情報をアウトプットしていけるか。どれだけそこに新たな付加価値を付け加えられるか。「創造性」(Creativity)が、かつてないほど必要とされる時代になってきています。

日本は今、社会的にも経済的にも厳しい状況にあります。従来経済を牽引してきたはずの製造業も、今は苦しい立場に陥っている。この局面を乗り越えるには「創造性のスキル」を身につけることが、何より大切になってきているのです。

最近、私が担当している大学の講義では、学生たちにある論文を読ませています。グーグルの創業者、ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンが、1998年に書いた論文です。わずか11年前のことですが、グーグルの原点のすべてはここにあります。彼らが次々に生み出すアイデアの根源は「創造性」です。それは、日本人が思い描く「頭がいい」とは、まったく異なる発想で育まれるもの。ましてや「記憶力を鍛える」や「脳を鍛える」的な発想とは真逆に位置する資質です。

日本人は「創造性のテクニック」とは何かという課題に取り組む時期にきています。「創造性」を身につけるため、ここでは5つのテクニックを紹介します。