投資信託を買って寝ている間に儲けよう

今はネット証券のおかげで、国内株を買うのと同じような感覚で海外株を購入できます。始めるには、海外株を扱っている国内の証券会社で口座を開設すればOK。手数料が高めでも窓口で相談しながら購入を進めたいときは、総合証券会社へ。また手数料を節約し、自分の考えで売り買いしたいときは、口座開設から購入までがオンラインで完結するネット証券が便利です。

ここでは3つの購入方法を紹介します。まずリスクが小さく初心者におすすめなのが、海外株の投資信託を購入する方法です。投資信託とは、さまざまな株や債券などをひとつのパッケージにした金融商品のこと。購入したあとは専門家が運用をしてくれるので、投資家が寝ている時間に手持ちの資金が働いてくれるという図式です。NISA、積立NISAに対応した銘柄も多いのでその枠内で購入すれば、本来利益にかかる2割もの税金が非課税となります。

海外株をパッケージした投資信託では、ニューヨーク証券取引所やNASDAQに登録されている約500銘柄の株価指数と連動する、S&P500が知られています。そのひとつ「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は、マイクロソフトやアップル、アマゾン、エヌビディアなど、米国の有名企業が上位銘柄に並ぶ投資信託。配当金などを加算したここ3年の上昇率が80%を超えたことでも、人気の投資信託のひとつとなっています。

ちなみに国内の株価指数TOPIXに連動した「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」の上位企業に並ぶのはトヨタ自動車、ソニーグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループなどですが、ここ3年の上昇率は五十数%と米国株に劣ります。

投資信託にはさまざまな種類があり、同じ国の株式を集めたものでは、S&P500のほか、インドの株式指標と連動する「iFreeNEXT インド株インデックス」など、日本にいながらにして世界の株を投資信託という形で購入できるようになっています。

2つめの買い方は、ETF(上場投資信託)です。簡単に言うと「取引所でトレードできる投資信託」のこと。一般的な投資信託は1日1回だけ計算される「基準価額」で売買することが原則です。一方、ETFは個別銘柄と同じように取引所に上場されているので、いつでも売り買いが可能。また信託報酬という手数料を一般的な投資信託より低く抑えられるのも魅力です。

残念なのは東京証券取引所に上場しているETFは約200銘柄と少ないこと。それでも投資信託で投資デビューした人が、今度は自身で投資信託の値動きをチェックしてみたいと思ったら、ETFもひとつの手です。

さらに少しだけハイリターンを狙える銘柄に挑戦したいとき、おすすめなのがテクノロジー関連の企業のウエートが高いNASDAQ100のETFです。米国NASDAQ市場に上場している銘柄のうち、100銘柄の平均株価に連動する投資信託のETFとなっています。NASDAQはイノベーションに投資するという意味でおもしろい投資先ですが、値動きは激しい。