生活習慣の改善で肌トラブル回避

②内側からの水分補給(補水)

日々の適切な水分補給(補水)に加え、生活習慣の改善も心がけましょう。

谷口英喜『いのちを守る水分補給』(評言社)
谷口英喜『いのちを守る水分補給』(評言社)

適切な睡眠時間、バランスのよい食事、適度な運動に加え、過剰なアルコール摂取を避けて禁煙を心がけるというような生活習慣を保ち、適切な水分補給を内側から行うことで肌の水分を保持します。

生活習慣の乱れや過度なダイエットは、成長ホルモンの分泌を低下させ、肌のターンオーバーのサイクルを乱します。その結果、健康な角質層を保てなくなり、肌の水分量が減少します。

生活習慣の改善に加え、適切な水分補給(補水)をすることで、お肌の水分が維持され、トラブルが回避できるのです。

「炎症やタンパク質の減少」がむくみの原因

肌には20~30%の水分が必要で、それ以上の水分が含まれるとむくみが出現してしまいます。例えば、二日酔いのときの目のクマや顔のむくみとして。

このときには血管の中は水分が減少していて、血管の外に水分が出すぎているのです。医学的には、「血管内脱水」という診断名になります。

血管内が脱水すると新陳代謝が低下して、太る原因になるとともに、むくみも出現して体重は増加します。

むくみが出る時期は、血管から血管外に出る水分が増えます。この原因は、血管の壁の隙間が大きくなるためです。原因は、炎症や血液中のタンパク質の減少です。

したがって、むくみのあるときに水分摂取を制限するよりも、炎症の原因や低タンパクの原因を除去するほうが効果的なのです。

お肌の張りを保つためにも、適切に水分を摂取して、血管外に水分が出ない工夫をすることが大切です。

血管外に水分を出さないようにするためには、炎症の原因になる食生活の乱れや感染症にかからないこと。そして、タンパク質を十分に摂取して適度な運動をすること。これらによって、肌の弾力性を維持することが可能です。

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