塩分の過剰摂取は肥満をまねく

塩分を摂取することで血圧が上昇したり、むくみが出現したりすることはご存じでしょう。その機序を知ると、塩分の過剰摂取は肥満をまねくことが理解できます。

日本人は通常の食生活でも1日あたり10グラム以上の塩分を摂取していることが明らかにされています。

世界保健機構(WHO)が提案している適切な塩分摂取量は1日あたり5グラム未満としています。

塩分の過剰摂取で高血圧になる機序は、塩分の移動に伴い浸透圧が上昇し、水が移動するからです。つまり、塩分がからだに貯まると水もからだに貯まり、血圧や体重が上昇するのです。

したがって、太りたくなかったら塩分を過剰に摂取しないように心がけることです。日本人は塩分過剰状態にあります。太りたくなかったら、まずは塩分制限です。

喫煙は腎機能の低下をまねく

いくら適切な水分摂取量を維持して塩分を制限しても、喫煙していたら意味がありません。

水やナトリウムイオンの排泄や再吸収は腎臓の尿細管で行われています。喫煙は、腎臓の細動脈に障害を与え、腎機能の低下をまねきます。当然、腎臓の尿細管の排泄・再吸収能力を劣化させます。

タバコを持つ男性の手
写真=iStock.com/Khanchit Khirisutchalual
喫煙は腎機能の低下をまねく(※写真はイメージです)

就学前の小児や高齢者の腎機能が低下しているために、脱水症やむくみが生じやすいのは周知のことです。体内水分量の維持に大切な役割を担う腎機能を守るために、受動喫煙も含め禁煙を徹底することが太らない秘訣です。