アルコールは肥満の一因になる

アルコールの過剰摂取は腎機能に加え、肝機能にも障害を与えます。肝機能が悪化すると血管内のタンパク質の量が減り、むくみの原因となります。

つまり、肝機能が悪化すれば全身のむくみにつながり、体重増加にもつながるのです。アルコールは食欲増進効果もあり、それはそれでいいことなのですが、肥満の一因にもなるのです。

むくみは「水分のとりすぎ」ではない

むくみは太る原因の1つです。しかし、病的なむくみは、じつは体の外からは見えないむくみなのです。心不全や肺水腫(肺のむくみ)は、水の過剰摂取や排泄障害の結果起こります。前述した肝機能障害も同様です。

しかし、足がむくんだり、顔がむくんだりするくらいは、病的なむくみではありません。むしろ、健康な人が疲れ、アルコール過剰摂取、塩分過剰摂取の結果、一時的に血管外に水分が漏出した結果と考えてよいでしょう。

なぜ、水分が血管外に漏出するかというと、適切な栄養をとらないからなのです。

特に、血管内のタンパク質が減少したり、からだに炎症が起きていたりすると、血管外に水分が漏出します。決して、水分のとりすぎではありません。

腎機能と同様に水分維持に関係する、つまり体重に関係する体の機能が自律神経です。

自律神経とは、交感神経と副交感神経のことです。

交感神経は車のアクセル、副交感神経はブレーキの役割を担い、からだのバランスを保っています。体重に関係することを表に示します。

表を見てわかるように、交感神経が亢進しすぎるとダイエット効果はありますが、むくみが出たり筋肉量が減少したりして、健康にはよくないでしょう。