愛子内親王への注目が高まっているのはなぜか。宗教学者の島田裕巳さんは「室町時代の公卿・一条兼良が現代にあらわれれば、『愛子天皇』待望論を声高に主張したに違いない。愛子内親王には国民をひきつける天性のカリスマ性がある」という――。
上皇ご夫妻への新年のあいさつのため、仙洞御所に入られる天皇、皇后両陛下の長女愛子さま=2024年1月1日午後、東京・元赤坂(代表撮影)
写真提供=共同通信社
上皇ご夫妻への新年のあいさつのため、仙洞御所に入られる天皇、皇后両陛下の長女愛子さま=2024年1月1日午後、東京・元赤坂(代表撮影)

秋篠宮家に対する根強い不信感

2023年6月に、小林よしのり氏が『愛子天皇論 ゴーマニズム宣言SPECIAL』(扶桑社)を刊行して以来、愛子天皇待望論が活況を呈している。

しかも、今年度前半のNHK朝ドラ「虎に翼」は、日本の歴史上はじめて法曹界に入った女性が主人公のドラマであり、そこでは、男女の平等をうたった憲法第14条がクローズアップされている。『愛子天皇論』でも、男系男子しか認めない現在の皇位継承のシステムが女性差別だと糾弾されている。