株式市場に激震が走った。日経平均株価は8月5日、4451円安という史上最大の下げ幅を記録。翌日は一転、3217円高の3万4675円を付け、以後も荒い動きが続いている。セブン‐イレブン限定書籍『資産ゼロからの新NISA入門』を上梓したファイナンシャルリサーチ代表の深野康彦さんは「新NISAで積み立て投資を始めた人の中には、株価の大幅下落を見て、積み立てをやめたくなった人が大勢いた。しかし、積み立て投資は長期で行うもの。下がっているときは口数を増やすチャンスでもある」という──。
上昇基調だった日本株が暴落
日本株の値動きが大きくなっています。
NISAが大きく制度変更された1月以降、日本株は上昇傾向が続き、7月11日には日経平均株価が史上最高値の4万2224円まで上昇しました。
しかし8月2日金曜日には2000円以上の下落で3万6000円を割り込み、1日での下げ幅は1987年、世界的に株価が大暴落した「ブラックマンデー」に次ぐ大きさになりました。史上最高値から約3週間で6300円超の値下がりです。
週明けの5日にはさらに下落し、パニック売りも誘発して、終値は4451円安と過去最大の下げ幅を記録しました。
NISAを利用している場合、こうした状況のときにはどのような投資行動をとればいいでしょうか。今後の投資をどうするか、また今保有している資産をどうするか、それぞれ考えてみましょう。
積み立て投資を「やめる」「休む」は悪手
NISAの利用者には、「つみたて投資枠」で投信の積み立て購入をしている人が多いと思います。その場合、絶対にしてはいけないNG行動は、「積み立てをやめること、休むこと」です。
値段が下がると、さらに下がるのではないか……といった恐怖心が芽生えるため、いったん投資を休もうなどと考える人が少なくありません。休むことで損を拡大せずに済む、と考える人もいます。
しかし、積み立て投資を下がったときにやめるのは逆効果です。