「解決できる方法を提示すること」が絶対原則

きっと、グリーンかオレンジではないでしょうか。

実際、研修でもこのデモンストレーションを行うのですが、ほとんどの人がグリーンかオレンジを選びます。レッドを選ぶ人は5%程度しかいません。

さて、ここで考えてみましょう。

シーンAとシーンBを比較してみてください。

満足度の高かった店員さんは、どちらの店員さんでしたか。

もし、あなたがシーンBの店員さんを選んだなら、不思議なことが起こっています。

安い薬を買いに来たのに、高い薬を買ってしまっているわけです。

なのに、満足度が高い……。

もう、わかりましたよね。

「お客様の言われるままに、素早く対応すると満足度は上がらない。背景を伺い、きちんと方法を提示することが大事」

これが絶対の法則なのです。

購買意欲を高めるには「データにない感情の機微」が有効

最後に興味深いデータを紹介しますね。

セールスフォースリサーチ社が、全世界2900名を対象に調査をした「セールス最新事情(2018)」では、AIを導入した営業組織ほど、営業担当者を増員している傾向があると言います。

なぜでしょうか。

伊庭正康『トップ営業の気くばり 「あなたから買いたい」と言われる47の秘訣』(明日香出版社)
伊庭正康『トップ営業の気くばり 「あなたから買いたい」と言われる47の秘訣』(明日香出版社)

AIは学習によって、リストや顧客管理の精度を高めてくれますが、購買意欲を高めるには「データには反映されない、感情の機微」を考慮した対話が有効であるとわかったからです。

他にもあります。

エン・ジャパンの転職コンサルタント(160人)を対象に行った「AIに代替される仕事、されない仕事」の調査。

こちらでも、AIに代替されにくい職種トップ3は「経営者」「経営企画」「営業系」との回答を得ていることからも、すべての営業がなくなることがないことがわかるでしょう。

まず、お客様が言うままに対応してはいけない、ここを押さえておいてください。

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