キヨスクで買い物中に瓶で頭を殴られる

4月30日の夜、ノートライン=ヴェストファーレン州のパダボーンのキヨスクで買い物をしようとした30歳の男性が、突然、瓶で頭を殴られ、気を失って倒れた。

その上、さらに頭を踏みつけられ、3日後に病院で死亡。防犯カメラに映っていた犯人について数多くの情報が寄せられ、まもなく18歳のチュニジア人と16歳のモロッコ人が特定された。5月6日にこの2人は自首。しかし、3人目の仲間については黙秘しているという。なお、被害者の国籍や、加害者と面識があったかどうかについては発表されていない。

5月3日の夜には、やはり同州のジーゲンで、29歳のアフガン人が、27歳の同国人にナイフで刺され瀕死の重傷。実は、その1時間前に両者の間でいさかいがあり、やられた男が仲間と共に戻ってきて復讐したとみられる。

ドイツでは、暴力犯罪の容疑者が外国人であるケースが増加している。すでに数年も前から難民による婦女暴行が増え、それどころか通学途中の小学生の女の子がナイフで殺害されるなどという事件も起こっていた。

ドイツ・ベルリンで行われた親パレスチナデモ=2023年11月4日
写真=時事通信フォト
ドイツ・ベルリンで行われた親パレスチナデモ=2023年11月4日

移民が増加するにつれ、犯罪件数も増えている

アラブや旧ユーゴスラビアでは、自衛の感情が発達しているのか、日本人がハンカチを持っているように、ナイフを携行している男性が多い。それもあり、ドイツでは22年、ナイフを使った犯罪が約2万件。あまりに多いので、子供が殺されたりすれば別だが、傷害ぐらいではニュースにさえならない。

一昨年と昨年の夏には、ベルリンの公共プールでも何度も暴力沙汰があり、今年は警備の強化が発表されたばかりだ。今ではドイツの首都のプールには、身分証明書がなくては入れないらしい。

早くからこの状況を警告していた唯一の党がAfD(ドイツのための選択肢)だったが、彼らは外国人敵視、あるいは外国人排斥主義などと叩かれるのが常だった。一方、政府や野党は、あたかも外国人犯罪などないかのように振る舞ってきた。

ところが、23年11月に連邦検察庁が発表した統計によれば、殺人も含む暴力的犯罪の摘発の数が前年に比べて17%も増加。しかも、容疑者が外国人であるケースが23%増と高い割合を占めていた(ドイツ人の犯行は8%増)。この増加率は外国人の増加率にほぼ比例しているという。また、公共の場での犯罪が14%増。つまり、公共の治安が急激に悪化している。