燃費向上という役割を終え、淘汰される時代に
また、アイドリングストップが減る要因としてハイブリッドカーの増加も挙げられます。実のところ、今、日本で販売される新車の約半分がハイブリッドカーになっています。2022年1~12月の乗用車の燃料別販売台数(一般社団法人日本自動車販売協会連合会 調べ)によると、ガソリン・エンジン車の販売比率は42.3%。一方、ハイブリッドカーは49%にもなります。
また、電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッドカー(PHEV)はあわせて3.1%、ディーゼル車が5.6%。つまり、ガソリンとディーゼルのエンジン車が47.9%、ハイブリッドと電気自動車、プラグインハイブリッドカーの電動車が52.1%。
つまり、エンジン車よりも電動車が勝っています。そして、電動車はすべて停止時にはエンジンが止まっています(もしくはエンジンがない)。いわばアイドリングストップしているわけです。
そもそもアイドリングストップを必要とするエンジン車も減ってきているのです。
振り返ってみれば、燃費向上のために生まれ、普及したアイドリングストップという技術ですが、徐々にその役割が終わって、淘汰される時期を迎えようとしているのでしょう。