関西編TOP200社の平均年収は811万円
プレジデントオンラインは、関西地方2府5県(大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山、三重)に本社を置く企業(※)の「社員平均年収ランキング(2023年版)」を作成した。基にしたデータは直近の年次決算期における有価証券報告書(2022年10月期~2023年9月期)。データ抽出では、経済・金融データサービスの株式会社アイ・エヌ情報センターの協力を得た。
(※本社の位置は、有価証券報告書に書かれた「本店の所在の場所」に準じている)
今回調査した関西地方の全658社の平均年収は632.0万円だった。表にしたランキング200位までの従業員平均年収額は811万4000円。平均年収が1000万円を超える企業は11社だった。
トップは全国編でも2位だったキーエンス
関西拠点の企業「給料トップ」は、キーエンスだ。同社は顧客工場のIOT化に向けたFAセンサなどを手がける。
顧客の要望を先取りする企画開発力・営業力に定評があり、驚異的な利益率をマークしていることで全国的に知られる。粗利益率80%、営業利益率50%が標準的な目安だ。
当然、業績連動型の給与体系になっており、純利益が増えれば年収もアップする。ただし、平均勤続年数12.1年は、メーカー系としてはやや短い方である。
ランキング2位は伊藤忠商事。5大商社の中で、同社は繊維や食品といった非資源ビジネスで安定した収益を上げている。2021年3月期には、利益・株価・時価総額で三菱商事、三井物産、住友商事を抜いた。23年3月期の純利益も微減とはいえ8005億円と過去最高水準だった。
コンテナ船運賃の高止まりを受け、大手商船の業績は好調だ。3位の川崎汽船の平均年収は、前期より338.5万円アップしている。
以下、テレビ局の朝日放送ホールディングス(HD)、総合商社の兼松、大阪大学発の製薬ベンチャー、アンジェスと続く。
アンジェスは、国内メーカーとして早期に新型コロナウイルスワクチンの開発に乗り出したことで話題になった。現在、開発は中止している。
7位は食品の専門商社である西本Wismettacホールディングス、8位は大手製薬の武田薬品工業、9位は化学系専門商社の長瀬産業だった。
世界トップ級の塗料メーカーである日本ペイントHD(10位)は、社内組織の変更にともない計算対象人数が大きく減った(404人→51人)したことで前年比増になったようだ。