朝5時半から8時半の3時間が最も起きやすい

さて、ここまでをご理解いただいたうえで、「成長ホルモンをいかに増やすか」について考えてみましょう。

睡眠の質を決めるメラトニンとコルチゾールの分泌は、体内時計によってコントロールされています。

ということは、これらが分泌される時間に合わせて眠れば、深い睡眠が増えて、質の良い睡眠を得られるということです。

では、メラトニンやコルチゾールが分泌されるのは、いったい何時くらいなのでしょうか?

まずメラトニンですが、図表2のとおり、夜の9時(21時)頃から分泌されて、朝の9時頃には分泌されなくなります。

メラトニンが多く分泌されるのは、その中間である0~6時ですから、この時間帯が「最も眠りやすい時間帯」になります。

一方、コルチゾールは、図表3のとおり、夜中の3時頃から出始めて、朝5時半から朝8時半の3時間の間にピークになります。

コルチゾールは体の栄養素からブドウ糖を作り出して、それを燃やすことによって体温を上げます。

そのため、コルチゾールが分泌されると、体温が上がってきます。

体温が上がってくると、ヒトは目が覚めやすくなりますが、コルチゾールの分泌が一番多くなるのは、朝5時半から8時半の3時間です。

ですから、この3時間が「最も起きやすい時間帯」になるのです。

0時から朝6時が「睡眠のゴールデンタイム」

このように、メラトニンとコルチゾールの分泌を考えると、0時から朝6時が「最も質の良い睡眠を得られる時間帯」となります。

言い換えれば、この時間帯こそが「睡眠のゴールデンタイム」なのです。

ちなみに、睡眠のゴールデンタイムは老若男女、万人に共通です。

子どもであろうが、中高年であろうが変わりません。

なぜなら、ホルモンを出すタイミングを決めているのは体内時計ですが、体内時計が何によって決まっているのかと言えば、それは太陽だからです。

日の出、日の入りは万人に共通ですから、それによって決められている体内時計やホルモンの分泌のタイミングも、万人に共通です。

ですから、睡眠のゴールデンタイムが0時から朝6時であることは、万人にとって共通なのです。

さて、ここまでをご理解いただいたうえで「理想の睡眠時間」について、考えてみましょう。

先の記事で玉腰教授の研究データをご紹介しましたが、死亡率が最も低く、体に最も負担がかかりにくい睡眠時間は7時間です。

ですから、中高年の方々にとっては、1日7時間の睡眠が理想的と言えるでしょう。

これを先ほどのゴールデンタイムに当てはめてみると、中高年の方々にとって、理想の睡眠時間は、夜11時半(23時半)から朝6時半の7時間です。

言い換えれば、「眠れようが眠れまいが、この時間帯以外は床に入らずに、起きていてほしい」ということです。

7時間以上は床にいない。これが「第1の習慣」になります。

中には「何だ、そんな簡単なことかよ」と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、夜11時半(23時半)から朝6時半の7時間以外、床にいないということは、言い換えれば、1日24時間のうち、残りの17時間は起きていなければならないということです。

これは中高年の方々にとって、口で言うほど簡単なことではありません。

やることがなく、ただテレビを観ながらボーッと過ごしているだけでは、1日17時間も起きていることは難しいでしょう。

そこで「第2の習慣」が必要になります。

1日17時間起きているために、日中をどのように過ごすべきなのでしょうか?

次から解説していきます。