一生独身を決めていた人がパートナーの影響でピンチに

……と、経緯の説明が長くなりましたが、一生独身で生きることを決めてお金の計画を立てていたしっかり者の方が、パートナーの存在でピンチに陥ることは少なくありません。似たパターンでよく相談を受けるのが、看護師の方。面倒見のいい方が多いのでしょうか。Aさんのようなヒモ男に捕まり、いつの間にか自分の美容院代を削ってまで相手に尽くしてしまっているようなことが見受けられます。

こういった自分の軸を削るようなお金の使い方を始めた時は要注意。心身も疲弊していることも多いため、一度立ち止まって相手との距離感を考えていただきたいと思います。

「お財布」と「お会計」でお金リテラシーが見える

また、私個人が実践している、相手のお金のリテラシーについてチェックできる方法を今回、特別にご紹介します。

まずは「お財布」。お金に対していい加減な人は、お財布が汚いことが多いです。お財布の中がレシートでパンパンになっているとか、目当てのクレジットカードがすぐ出せないほど複数枚所持しているといったような、整理整頓ができていないお財布を持っている人は、お金に対して意識が低い傾向が見られます。

財布からお金を払う人の手
写真=iStock.com/bee32
※写真はイメージです

次は、「お会計」時の振る舞いについて。食事の度に「奢るよ!」と気前のいい人は、交際時にはラッキーと思うかもしれませんが、誰に対しても奢っているかもしれず、見栄っ張りの可能性が。すると、一緒に生活する相手としては苦労させられる危険もあります。一緒にでかけた時、ジュースを駅のホームで買うのか、ちょっと遠いスーパーで買うのかといった消費行動にも、お金に対する意識が見える瞬間です。ただ、「ケチケチせずにお金を使うこと」=「男らしさ」と結びつけて考えているとやっかいです。これは男女問わず言えることですので、意識のアップデートをしたいところです。

今、波多野さんはまた一人暮らしに戻り、バーの売上も回復基調だと言います。今回の学びは、弱った時に大事な判断をしない(大きな買い物、ライフステージに大きな変化を及ぼすものなど)、自分軸を失わせるような相手との付き合いを考える、ということでしょう。これは何もお金の話だけでなく、人生を生きる上で大切なことかもしれませんね。

(構成=小泉なつみ)
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