ガソリン代を安く抑えるにはどうすればいいか。経営コンサルタントの石原尚幸さんは「エリア、運営形態によってガソリン価格差がある。たとえば、ガソリンの輸送コストが安い湾岸エリアや、競争の激しい主要道路沿いは安く、内陸部や山間部では高くなる傾向がある」という――。
ガソリン高騰が止まらない3つの理由
ガソリン代の高騰が進んでいます。石油情報センター公表の資料では、レギュラーガソリンは全国平均で185.6円/Lと調査開始以来の最高値を更新しました。
日常的に車を使っている方にとってはまさに死活問題です。そこで、ガソリンスタンド(以下、GS)業界出身であり、現在も複数のGS特約店の顧問を務めるGSコンサルタントである著者が、ガソリンをお得に給油する方法をお伝えします。
まず、ガソリンが高騰している要因は大きく3つあります。
① ウクライナ紛争の長期化により高騰したままの原油価格
コロナ禍により20ドル/バレル近くまで大きく落ち込んだ原油価格はコロナ禍中から徐々に上昇をはじめ、一時は100ドルを突破。現在は80ドル前後で落ち着いているものの、ウクライナ紛争の長期化が影響し下げ止まらずに推移しています。紛争の終結が見えない中、今後も原油が下落する要素は今のところ見当たりません。
原油の値上がりは物価の高騰に直結する
② 円安による輸入価格の上昇
日本の原油の99.7%は輸入に依存しています。関係が悪化しているロシアからの輸入は5%程度のため欧州のように直接的な影響はありませんでしたが、円安の影響により、国内のガソリン価格は割高となってしまっています。
図表3のように原油はガソリン以外にも軽油(トラック)、灯油(暖房器具)、ジェット(飛行機)燃料、重油(工場)、石油化学製品(プラスチック)、潤滑油(自動車オイル・工場)と広く活用されていて、原油の値上がりが物価の高騰につながっていく理由がわかります。