支援が賄賂に使われている

多数のウクライナ政府高官が汚職で更迭されたことは、西側からの支援にブレーキをかける可能性がある。

対ウクライナ支援の財源は、西側諸国の国民の血税である。ウクライナ戦争で光熱費や食料品価格など、諸物価が高騰し、国民は苦しい生活を強いられている。

それにも拘わらず、支援の裏側で、それが一部の者の私腹を肥やすために使われたとすれば、怒り心頭に発するのは当然である。「ウクライナ疲れ」どころの話ではない。

湯水の如く国民の税金をウクライナに注ぎ込んでも、その25%程度が賄賂に使われているとすれば、支援額を25%削減せよという要求が出てきても不思議ではない。

所詮は「狐と狸の化かし合い」

侵略者ロシアが弾劾だんがいされるのは当然だが、「ウクライナが無謬むびゅうで100%善を体現している」などという幻想は捨てたほうがよい。

この国は、ロシアと並ぶ汚職、腐敗大国であることを再認識すべきである。

舛添要一『プーチンの復讐と第三次世界大戦序曲』(集英社インターナショナル)
舛添要一『プーチンの復讐と第三次世界大戦序曲』(集英社インターナショナル)

武器支援にしても、背後で贈収賄が行われている可能性がある。しかし、ウクライナの戦場を新兵器の実験場とし、巨万の富を得ているアメリカの軍需産業にとっては、ウクライナの汚職などはどうでもよい。

アメリカ兵は戦争に参加しておらず、一滴の血も流れない以上、バイデンも、ウクライナの腐敗など我関せずである。

ウクライナとロシア、それは「狐と狸の化かし合い」である。

ナイーブに狐(ウクライナ)の言うことのみを100%信じる愚は避けなければならない。

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