「お兄ちゃん、なんで死んだんや」

・2015年の〈山上徹也〉

3月 派遣会社を退職。

11月 倉庫でのフォークリフト業務に従事。兄の病院についてきてほしいと伯父にSOSを送る。生活がかなり困窮。

12月 兄が自殺。葬儀で「お兄ちゃん、なんで死んだんや」と泣き崩れる。

分水嶺となった「安倍晋三のビデオメッセージ」

2022年7月8日の銃撃事件へと帰結していく流れの中で、いくつか大きなトピックがある。

中でも2021年9月12日の「神統一韓国のためのTHINK TANK 2022 希望前進大会」において、安倍晋三がビデオメッセージによってリモート登壇し、韓鶴子総裁を礼賛した映像が全世界へ向けて配信された“事件”が、「分水れい」となったと感じる。

あのビデオメッセージに私は驚愕し、山上徹也は“絶望”した。その感覚は、数少ない報道やネット上でそのトピックに触れた世間の人々と、同じではないはずだ。

もはや統一教会との関係を隠すつもりがなくなった(「神統一韓国のためのTHINK TANK 2022 希望前進大会」スピーチ動画より)
もはや統一教会との関係を隠すつもりがなくなった(「神統一韓国のためのTHINK TANK 2022 希望前進大会」スピーチ動画より)

加えて、おそらく私と山上徹也は、同じポイントに衝撃を受け、驚愕あるいは絶望したと思っている。

同じポイントとは、安倍晋三が、もはや統一教会との関係を隠すつもりがなくなったということだ。