自衛隊の佐世保教育隊に入隊

・2002年の〈山上徹也〉

8月 父方の祖母の勧めにより、長崎・佐世保の祖母のいとこの紹介で自衛隊の佐世保教育隊に入隊。

12月 広島・呉の海上自衛隊に任期制自衛官として入隊、砲雷科に勤務。母親が統一教会への高額献金によって自己破産。

・2002年の〈鈴木エイト〉

統一教会による組織的な偽装勧誘の阻止活動を始める。

「偽装勧誘の阻止活動」について補足しておこう。

仕事帰りの夕刻、渋谷駅周辺で横行していた統一教会信者による組織的な偽装伝道の現場に遭遇したことから、私はカルト問題への介入を始める。

「ビデオセンター」の受講者はマインドコントロールされる

「手相の勉強をしています」「意識調査アンケートにご協力お願いします」「額に気になる相が出ています」などと声をかけられて統一教会の教化施設「ビデオセンター」へ連れていかれそうになっている勧誘対象者を救出する活動を日々続けていた。

「ビデオセンター」の受講者は次第にマインドコントロールされ、「ツーデイ」「フォーデイ」と呼ばれる合宿を経て、人生すべてを教団に捧げる従順な信者へと思考の枠組みを変容させられる。

その過程では多額の献金や霊感商法など教団関連の商品の購入もさせられる。

そうして信者になった被害者が次の被害者を生む。

こういったカルト問題の深刻な構造を知った私は、以後カルト勧誘阻止活動を続けていくことになる。

単に偽装伝道を阻止するだけで終わりではない。勧誘対象者を救出した後は、勧誘員とコミュニケーションを取ることに努めた。勧誘員もまた偽装勧誘を入り口にマインドコントロールされた被害者でもあるからだ。

山上徹也が銃を試し撃ちした教団関連施設
筆者提供写真
山上徹也が銃を試し撃ちした教団関連施設