節電の夏も2年目。エアコンの設定温度を下げられない中で、制汗・消臭機能のある汗拭きシートが売れている。
猛暑だったことに加え、関東を中心に節電が実施された2011年の夏は前年比114.4%の売れ行きだったが、今年は商品数の増加によりさらに市場が拡大。前年比117.8%の159億円の売り上げが見込まれる。その中でも特に活性化しているのが、男性向けの汗拭きシートだ。今年の7月には前年同月比約150%の売り上げを記録した。
資生堂では今年、銀の殺菌効果をうたった制汗剤ブランド「Ag+(エージープラス)」の一つとして、初めて男性用の汗拭きシートを発売。
資生堂 ヘア・メンズ・ボディブランドユニットの山崎玲氏によれば、外回り営業マンの59%が、「脇汗がひどくて上着が脱げなかった」「営業先で汗が止まらず、資料に汗が垂れた」など、汗で困った経験を持つという。
「いくらクールビズが普及したとはいえ、やはり女性と比べて男性は薄着にも限度があり、汗をかきやすい。そこで肌をサッパリさせ、汗臭さを抑えるメンズボディシートが好まれているのでしょう」(山崎氏)
特徴は瞬時に肌を冷却し、強い冷感が長く持続することや、1枚でたっぷり拭ける大判シートであるこ「よく使われているのは20代から30代ですが、40代の上司世代の方にも波及しています。知らないうちに汗臭さをまき散らして『スメルハラスメント』にならないよう、気を使っているのかもしれません」(山崎氏)
(ライヴ・アート=図版作成)