ダラダラ癖はウォーキングで直す

イギリス・エッジ・ヒル大学のメリッサ・マーセル氏は、健康増進プログラムに参加した人にウォーキングをさせてみました。

13週間後、うつ病の診断をしてみると、ウォーキングしたグループでは、抑うつ感、ストレス、ネガティブな気持ちが大幅に減少し、代わりにポジティブな感情が高まることがわかりました。

ウォーキングをしていると、気分も前向きになり、積極的になれます。ウォーキングは、ものすごく手軽な運動なのに、大変に効果的な方法でもあるのです。

しかも、いくつかの研究によると、そんなに何時間も歩かなくてすむこともわかっています。ウォーキングの時間は、せいぜい15分から20分で十分であり、わずか20分のウォーキングで気分は上向きになることもわかっています。

ダラダラぐせがなかなか直せない人は、まずは「気持ちのリハビリ」のため、毎日、少しだけ歩くようにしてみてください。

特別にウォーキングの時間を設けるのが面倒くさいなら、出社するときに一つ手前の駅で降りて歩くだけでもいいと思いますよ。20分も歩けば、それで毎日のノルマが達成ということにすれば、だれにでも簡単に取り組めるのではないかと思います。

「推し」をつくるとエネルギッシュな人間になれる

私たちは、恋をすると脳の報酬系と呼ばれる部位が活性化し、意欲的になれることが知られています。ですから、恋をすることはダラダラぐせを直すうえで、非常に効果的な方法でもあります。

「私は、恋愛なんていいや」
「恋なんて、面倒くさいからしたくない」

そんなふうに思っていてはダメです。好きな人がいるからこそ、人間は張りきって生きていけるのです。

すでに結婚されているという人でも、恋愛をするのはいいですね。といっても、現実世界で不倫や浮気をしなさい、と言っているのではありません。心の中で勝手に好きな人をつくるのです。相手がアイドルやモデル、俳優でもかまいません。

好きな人のことを、最近では「推し」と呼ぶそうですが、自分なりに「推し」をつくっておくと、毎日が楽しいですし、エネルギッシュな人間になれます。

好きな人がいれば、苦しいことでもホイホイとこなせるようになります。恋をしている人は、我慢強くなれるからです。

アメリカ・スタンフォード大学のジャレッド・ヤンガー氏は、恋人のいる男女に実験に参加してもらいました。

どんな実験かというと、左手に熱を与えて我慢してもらう、という過酷な実験です。熱は40℃からスタートし、1℃ずつ上げられていき、我慢できるところまで我慢してもらうことになっていました。

その際、片方のグループには、自分の彼氏(彼女)の写真を見ながらやってもらいました。すると、このグループでは、あまり痛みを感じないことがわかりました。実験中の脳の画像を調べてみると、報酬系が活性化していて、それが痛みを感じにくくさせているようでした。