一人ではやりたくないことは、一人でやってはいけない

あるいは、エクササイズ。

一人で黙々と身体を鍛えようとするよりは、友人も誘って一緒にやったほうが、長つづきするかもしれません。

アメリカ・イリノイ大学のエドワード・マッコーレイ氏は、だれかと一緒にやったほうがエクササイズは楽しくなることを実験的に確認しています。

身体を動かすのがもともと好きな人なら、一人でやったほうがよいのかもしれませんが、たいていの人は、運動をするのがおっくうだと感じますよね。そういう人は、友人を誘って一緒にやったほうがいいのです。

エクササイズ自体が苦痛でも、「他の人とやりとりできる」ということが楽しめるのなら、そんなにつらくもないのですよ。

ストレッチをする若い日本人女性
写真=iStock.com/west
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学校もそうですね。学校で勉強をするのが大嫌いでも、仲のよい友人が何人かいれば、学校に行くのもそんなに苦痛に感じません。勉強をするために学校に行くのではなく、友人に会うために学校に行くことができるのです。

逆に言うと、友人ができない人は、学校に通うことも面白くなくなって、途中で退学してしまいます。

一人ではやりたくないことは、一人でやってはいけません。

一人でやろうとすると、どうしてもダラダラしてしまいますから。

こんなときには、まず友人を誘うことです。友人と一緒なら、面倒なことでもけっこうできるようになります。

先送りしていると、ますますやる気が失われてゆく

カナダ・アルバータ大学のロバート・クラッセン氏は、シンガポールとカナダの大学生1145人について、課題を先送りする傾向がある人ほど、自己管理ができず、自尊心が低く、自己効力感が失われてしまうことを突き止めています。

自尊心が低下するということは、「自分が嫌い」という気持ちが強まることであり、自己効力感が失われるということは、「私は、何もできない」という気持ちが強まるということです。

先送りしようとしていると、自信がなくなり、ますます先送りの傾向が強まります。こういう悪循環にはまり込むと、本当に何もできなくなってしまいます。

ダラダラの悪循環にはまり込まないようにするためには、とにかくどこかで一度、負のスパイラルを断ちきらなければなりません。

病気やケガの場合、2週間も入院すると、筋肉が落ちて、本当に立ち上がることすらできなくなります。ダラダラぐせもそうで、しばらくダラダラしていた人は、最初はものすごく軽い「リハビリ」からスタートするのがいいでしょう。それでも大変だとは思いますが。

ダラダラぐせを直すリハビリに一番効果的なのは、軽い運動。

特にウォーキングがおすすめです。ウォーキングはジョギングに比べればラクですし、わざわざ運動着に着替える必要もありません。私服で、そのまま外に出て少し歩いてくるのです。手間がかからないので、思い立ったら、さっと行動できるのもウォーキングの強みですね。