職場の飲み会は「飲みニケーション」として行くべきなのか。人材育成コンサルタントの松崎久純さんは「あなたが飲み会をする人たちと仲良くして、組織でうまくやっていきたいなら、とことん付き合いをすべきです。一方で、将来のために貴重な時間を使う人たちと付き合いたければ、そのようにすべきです」という――。
職場の飲み会は今後もなくならないのか
職場に飲み会をするのが好きな人たちがいて、頻繁にお誘いがかかり、正直かなり迷惑しています。飲みニケーションが大事ということですが、そんなことを言う人たちほど、お酒を飲んで話すのが好きなだけに思えます。昔に比べれば少なくなっていると聞きますが、職場の飲み会は、今後もなくならないのでしょうか――20代前半の会社員の方からの相談です。
ここでは、ビジネスの接待などでお酒を飲む機会ではなく、同じ職場の人たちで行われる、いわゆる「飲み会」についてお話をしたいと思います。
接待などの飲酒を伴う社交については、しかるべき立場の人であれば、その作法は学んでおきたいものです。
私がかかわっていた経営後継者向けの学校でも、実際にバーへ赴いて行われる「社交のためのお酒のたしなみ」を教えるクラスは人気がありました、一通りのマナーを知ることは、多くのビジネスパーソンにとって有益でしょう。
しかしながら「飲み会」については、相談者の方のように、悩みの種になっていることも多いようです。
頻繁な飲み会の開催は実害がある
よく聞くのは、こんな話です――飲みニケーションが大事という人は、自分が飲んで気分よくなりたいだけ。付き合わされる人がどんな気持ちなのか、気にしていない人がほとんど。飲みに行きたくない人まで誘うのは、一体どういう神経のなせる業だろうか。
こういう面は、実際にあるのではないかと思います。
「仕事終わりに飲みに行けば、帰りが遅くなります。当然、家族にも影響があります。それにもかかわらず、なぜ頻繁に飲み会を開催したがるのでしょう」と、実害があることを訴える人もいます。飲みニケーションが大事という人たちに、相当に不信感を抱いているように聞こえます。