大切なのは、状況に応じて修正すること

なお、あなたにとって耳の痛い話や都合の悪い話だけをしてきた相手には、その対処法を必ず聞き出すようにしましょう。恐怖を感じる話だけされて、その後、冷静にひとりで対処しろと突き放されてもなかなかそうはいきません。悪い情報を耳にすると、よほどメンタルの強い人でない限り、「どうしよう……」と軽くパニックに陥ってしまうからです。

そんなときは、その悪い情報を伝えてきた相手に「どうしたらいいと思う?」と遠慮なく対処法を相談しましょう。相手にも「あなたを恐怖に陥れた」という責任が発生していますから、遠慮せずに一緒に考えてもらいます。気を使う必要ありません。

あなたのメンタルを守るためにも、ここは相手に頼るところです。うまく対処法が見つかったら、しっかりとお礼を伝えれば貸し借りゼロ。大切なのは、状況を修正することです。

鼻毛が出ている先輩にやんわり伝えるには?

ちなみに、商談に向かう先輩の鼻からチョロッと鼻毛が出ているとき、あなたならどう伝えますか?

犬塚壮志『頭のいい人の対人関係 誰とでも対等な関係を築く交渉術』(サンクチュアリ出版)
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「○○さんは、相手に言い出しにくい話があるとき、どういうふうに切り出しています? なるほど、ズバッと言うタイプなんですね。じゃあ、私も真似をして……先輩、鼻毛が出ています」

あなたの問いかけに先輩が「ズバッと言うタイプかな」と答えたら、結論先行モデルを選択。ストレートに「先輩、鼻毛が出ています」と教えてあげましょう。

逆に先輩から「遠回しに相手の反応を見ながら、切り出していくかな」という感じの返答があったら、対処先行モデルで対応します。

「大事な商談ですし、ちょっとお手洗いに寄って身だしなみをチェックしてから行ったほうが安心かもしれませんよ」と提案してみましょう。

対人関係に対する苦手意識を払拭するためにも、ぜひ「頭のいい交渉術」を身につけてみてください。

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