トップ500社の平均年収は941万円
プレジデントオンラインは、全上場企業の「社員平均年収ランキング(2022年版)」を作成した。基にしたデータは直近の年次決算期における有価証券報告書(2021年9月期~2022年8月期、一部企業については、2021年9月期の数値を使用)。データ抽出では、経済・金融データサービスの株式会社アイ・エヌ情報センターの協力を得た。
今回調査した全3847社の平均年収は622万円だった。表にしたランキング500位までの従業員平均年収額は941万円。平均年収が1000万円を超える企業は120社(前回比12社増)だった。
※編集部註:初出時、ランキングの1〜50位の平均年齢が誤っていました。図版作成時に社名と数値にずれがありました。訂正します。(2月8日13時10分追記)
経営トップの年俸は2億円超え
日本一の高給会社は、2年連続でM&Aキャピタルパートナーズだった。
後継者不在の中小企業経営者を主な顧客に、事業承継業務を手がける。「売りたい企業」と「買いたい企業」をマッチングさせるのが同社のビジネスである。
ハウスメーカー大手・積水ハウスの営業マンが2005年に起業した会社で、過去5期の平均年収の推移は「2478.1万円→3109.3万円→2269.9万円→2688.4万円→3161.3万円」である。
1年間の売上高(22年9月期 207億600万円)とM&A成約件数(同期 199件)を単純計算すると、1件当たり約1億4050万円に相当。そのおよそ30%が従業員給与の支払いに充てられていることになる。収入は案件の大きさに比例する手数料なので、案件が大型になるほど高額の手数料を得ることになる。
公認会計士など専門スキルを有する人材が不可欠であり、また、一般の事業会社とは収益構造が異なるため、これだけの高額年収を支払うことができるといえる。ちなみに、経営トップの年俸は2億円を超す。
2位はセンサーや測定機器などを手がけ、高い利益率を実現しているキーエンスだ。過去5期の平均年収の推移は「2088.5万円→2110.6万円→1839.2万円→1751.7万円→2182.7万円」である。
「最小の資本と人で最大の付加価値を上げる」とする同社の強みは、提案営業型企業としてファブレス・即納体制を構築していることだ。メーカーとしては驚異の原価率20%弱、売上高営業利益率は50%強をマークしており、高収入も当然といえるだろう。
上位2社の従業員平均年収は2000万円を超えており、他社を引き離している。