信頼残高を積み上げてきた

外資系企業や、最近では日系企業でもリファレンスチェックを最終選考時に実施する企業が増えてきています。ただ、正面切ってのリファレンスチェックは、結局、格式張ったものにならざるを得ません。

それよりも日頃からのさまざまな人間関係や仕事でのつながりの中から漏れ聞こえてくる評判情報のほうが、何倍も影響力があることを知っておいたほうが良いと思います。

当社でここ最近、年収アップを実現されている方々は、共通して「業界での評判が素晴らしいですね」「共通のつながりのある**さんから、とても信頼できるお力ある人ですよと聞きました」というリファレンスが、選考プロセス中に採用企業側に入る人たちです。

就職の面接でささやく
写真=iStock.com/skynesher
※写真はイメージです

現在、転職活動中の方には、ご自身の人脈を見つめ直してみることをお勧めします。これまで自分を支えてくださった人たち、今後も有益な付き合いを続けてくれるであろう人たちは誰でしょうか?

人の顔色を見て仕事するということではなく、日常での信頼残高を積み上げているリーダーが、特に不況期や不透明な時代、逆境局面において底力を発揮でき、またこれまで積み上げてきた人脈とその人たちからの信頼が当人自身を救ってくれるのです。

転職に強い人材の特徴5つ

これまで述べた「混迷期の転職に強い人材」の特徴5つを以下に挙げました。

○ 仕事の中に楽しめるテーマを持っており、のめり込んでいる。
○ 周囲に感謝し、チームで動いている。
○ ビジョンや中期(10年)テーマだけでなく、1〜3年のクリア目標で動いている。
○ 「自分の能力や経験を発揮し成果と成長に結びつけられるか」を考え行動している。
○ 自分の評判はずっとついて回るのだということを強く認識して、行動している。

この条件を持ち合わせている人材は、採用側から「年収アップを提示してでも、ぜひ採用したい!」と言われるでしょうし、「入社後に間違いなく成果をあげ、チームを良い形で率いてくれるだろう」と思われるでしょう。

【関連記事】
「複数企業に応募して、内定を比較検討」はリスク大…転職活動で絶対に信じてはいけない「3つの危険な常識」
面接の最後の「そちらから質問はありますか?」という問いで、即不採用となる5つのNG回答
せっかく書類選考が通ったのに…面接で「不採用」が続く中高年が根本的に間違えているコト
休憩室に電子レンジがない…なぜか社員採用に失敗してしまう中小企業が見落としている6カ条
「当社は第1志望ですか?」「給与はいくらほしい?」転職面接の"答えにくい質問"への最強の回答