転職で年収を上げるにはどうすればいいのか。人材コンサルタントの井上和幸さんは「転職で年収アップを実現している人たちは、みんな『いい表情』をしている。これは企業がぜひとも採用したいと考える人材の特徴にも合致している」という――。
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不況下は「楽しそうで、ツイている」タイプが強い

先日、コロナ禍で打撃を受けている業界ながら、新たな販路を次々と立ち上げ、売り上げを伸ばすことに成功している経営者の方とお話をする機会がありました。

「長引くコロナ禍は御社にとっても本当にしんどいですよね」と私が水を向けると、その経営者は「コロナ禍がなければ、こんな(新たな)販路を作ろうなんて思いもしなかったですし、結果その分の売り上げもお客さまとのご縁もなかったですからね」と困難な状況の中でも前向きな姿勢を崩しませんでした。

先行きが不透明な時代だからこそ、企業や経営者が求める幹部・リーダーのタイプは「周囲に良いオーラを振りまいてくれる人」です。

私はセミナーや講演でいつも、「結局のところ、いついかなるときにおいても、楽しそうで、ツイているリーダーに人は集まってくるものです」という話をしています。

200万円年収アップした人の特徴

近頃、大手メーカーに採用されたAさん(40代半ば)は、まさに「楽しそうで、ツイている」タイプでした。

前職において閉塞へいそく感漂うチームを未来志向で改革することで会社の業績のV字回復を成し遂げた立役者でした。

この手腕と、それ以上に周囲を明るくするキャラクターに社長が引かれ、その懐刀として同社の海外事業のガバナンス強化を期待されて1400万円→1600万円と、200万円ほど年収アップでの転職を果たし着任されています。