その原点は「少年愛」にあったのか

週刊文春(12月1日号、以下文春)は、ジャニー喜多川氏の少年性虐待問題を再び持ち出してきた。

ジャニーズ事務所=2022年11月8日、東京都港区
写真=時事通信フォト
ジャニーズ事務所=2022年11月8日、東京都港区

「逸材を見抜く感性は凄い。たとえば、オーディションにやってきた嵐の二宮和也くんは、リュックを背負った猫背の冴えない少年で、周囲は落選するだろうと思っていた。それがジャニーさんの目に留まるや、国民的アイドルになったのですから」(芸能プロ関係者)

彼の審美眼、スターになる素材を見抜く力はどこから来ているのだろう? フォーリーブス、たのきんトリオ、SMAPと手品のように国民的アイドルを生み出してきた“異能”の原点は、彼の「少年愛」にあったと文春は指摘する。

嵐がアイドルグループとして羽ばたいた、今から23年前の1999年秋から、文春は「芸能界のモンスター」連続追及を始めた。14週にわたってジャニー喜多川氏の“行為”を、元ジャニーズ事務所にいた多くの元アイドルたちから聞き出し、大きな話題になった。

初回のタイトルは、「TVも新聞も絶対報じない 青山孝(元フォーリーブス)衝撃の告発 芸能界のモンスター『ジャニーズ事務所』の非道」(10/28日号)

なぜジャニーズタレントは事件を起こしてしまうのか

青山孝はジャニーズ事務所が世に出し、一世を風靡ふうびした人気グループの一人である。江木俊夫、北公次、おりも政夫が1968年『オリビアの調べ』でレコードデビューし、12年半の活動で、シングル盤累計266万6000枚を売り上げ、7年連続でNHKの紅白歌合戦にも出場している。

だが、ギャラの少なさ、歌唱印税をもらっていないこと、事務所を離れてからのジャニー喜多川氏、メリー喜多川氏の冷たさについて語っている。

だが、北は引退した翌年に覚醒剤取締法(所持)違反で逮捕され、江木も覚醒剤取締法違反で逮捕されてしまった。

そのほかにも、4人のジュニアたちが飲酒や喫煙、乱交パーティに参加していたことが写真週刊誌で報じられ、事務所はすぐに彼らを解雇してしまった。

青山はこう語っている。

「ジャニーズ出身のタレントたちはどうして、たびたび事件を起こしてしまうのでしょうか。若すぎる時に『虚像』だけを与えられ、大人からの『教育的』配慮は一切なしに育てられれば、勘違いもします。

今は、親がジャニーズに子供を積極的に入れたがる時代です。いわば『私塾』から『学校』になりつつある。そんな時代には、『学校』と同じような配慮こそ必要なんです」